By Michael Baxter -2025年10月21日（Real Raw Newsより翻訳）
米海兵隊が土曜日、パナマとコロンビアを隔てる鬱蒼たる密林ダリエン地峡近くにある両親の別宅から誘拐された8歳と10歳の米国人姉弟2人を無事救出したと判明した。海兵隊の特殊作戦部隊であるマリーン・レイダーズがスミス将軍の命令の下で救出作戦を実施したものである。
事の始まりは一週間前である。子どもたちエマとジェイコブは、パナマ第2の都市として知られる活気ある港湾都市コロンの自宅から姿を消した。両親で海洋生物学者のマイケル・トンプソン博士と教師の妻サラが2階の寝室で就寝中、真夜中にいずこかへ連れ去られたのである。翌朝、朝食時刻になっても子どもたちが部屋から出てこないことで失踪が発覚した。各寝室の窓はこじ開けられており、「今後の指示は電話で伝える。警察に通報すれば二度と子どもに会えない」と書かれた身代金要求書がエマのベッドに置かれていた。誘拐犯はその夜電話をかけ、子どもを外国の買い手に売れば得られる金額だとして120万ドルを要求した。トンプソン氏が「生存の証拠」を求めると、犯人はジェイコブを電話口に出させ、彼は「お父さん、助けて！」と言った。拙い英語の犯人は72時間後に再度連絡すると告げた。
トンプソン夫妻は職業こそ慎ましいが、資産はあった。2023年に裕福な外科医だった父の急逝によりトンプソン氏は320万ドルの遺産を相続していた。犯人はその情報を把握していた模様である。ただし、トンプソン氏がパナマ運河流域での現職に就く以前、米海軍の民間契約要員だったことまでは把握していなかったようである。
大西洋カリブ海域でドナルド・トランプ大統領の麻薬戦争の一環として米海軍戦力が活動していることを承知していたトンプソン氏は、米南方軍の関係者に連絡し窮状を訴えた。この誘拐の報せは南方軍の民間リエゾン、ステファニー・シプタク＝ラムナスの耳に届いた。将軍の事務所の情報源によれば、彼女は最近メキシコで誘拐された米国人児童を救出してきた海兵隊に関し、この深刻な事案をスミス将軍に伝えたという。
「これは二人の子どもだけの問題ではない。『神の子どもは商品ではない』というメッセージを発することでもある」と情報源は述べた。
2023年から海兵隊の司令官であり、ホワイト・ハットの指揮官でもあるスミス将軍は、児童売買網と結託するカルテルの影響拡大に対抗するため、中南米での特殊作戦能力の強化を長らく主張してきた。将軍は米海軍艦艇に乗艦していたマリーン・レイダーズに直ちにコロンのトンプソン家を訪問するよう命じた。情報源によれば、二度目の電話がトンプソン氏の携帯に入った時、海兵隊員と「防諜の専門家」が家に常駐していた。発信者は、ダリエン地峡内のGPS座標に現金を届けるよう指示し、支払い後に「仲介人」が金を受け取り、エマとジェイコブに会えると告げた。
1時間以内に監視用MQ-9リーパー無人機が座標上空を飛行し、パナマとコロンビアにまたがる無法の熱帯雨林で移民密輸やゲリラの根城として悪名高いダリエン地峡の奥深くにある野営地を発見した。武装勢力が密林の樹冠下に並ぶ粗末な小屋の間を移動しているのが確認された。
子どもたちがそこにいるとの前提の下、スミス将軍は午前0時に「イーグル・クロウ作戦」開始を承認した。午前2時までに、海軍艦から飛来したヘリで海兵隊が投入された。毒蛇、豪雨、カルテル巡回班がひしめく危険地帯を抜け、隊員らは4時間足らずで徒歩15キロを踏破した。
海兵隊は野営地の外周を突破し、見張りを静かにナイフで制圧し、消音火器で4人の巡回を殲滅した。番兵は一人ずつ倒れ、小屋の外でトランプをしていた4人も頭部に一発ずつ受けて沈黙した。数分でジェイコブとエマが収容されている小屋を特定し、二人は鋼製ベッドに手錠で固定されていた。
「あなたたちは味方？」とエマは言ったという。海兵隊員はボルトカッターで手錠を切断した。
離脱は危険を伴った。警報が鳴り響き、増援が動き出す中、海兵隊は子どもたちを連れて撤収した。銃撃戦となり、海兵隊員1名が脚に被弾し、複数のカルテル構成員が海兵隊の射撃で倒れた。
救難ヘリが急行し、隊員と子どもたちはパナマ市の米軍施設へ空輸された。救出は10分足らずで完了し、海兵隊の厳格な訓練と連携を証明した。
「我々は子どもを決して置き去りにしない。彼らは我が国の未来である」と情報源は述べた。
