By Michael Baxter -2025年10月29日（Real Raw Newsより翻訳）
全米のフードバンクが、11月1日の補助的栄養支援プログラム（SNAP、旧フードスタンプ）給付全国停止を前に、配布拠点を守るため民間の武装警備会社と契約を開始した。フィーディング・アメリカおよび12州の地域フードパントリーの幹部が確認したものであり、配布センターを狙う組織的略奪グループに関する情報報告を根拠としている。
この動きは、約4,200万世帯へのSNAP延長条項を含む国家予算の承認を民主党の連邦議員が拒否したことに続くものである。打ち切りまで残り3日と迫るなか、米農務省（USDA）のモデリングによれば、フードバンクの在庫は前例のない最大400％の需要急増に直面する見込みである。
シカゴ南部にあるグレーター・シカゴ・フード・デポジトリーの28万5,000平方フィート（約8,009坪）の倉庫では、セキュリティ・ソリューションズ社が武装警備員6名を12時間交代で配置している。彼らはタクティカルベストを着用しAR-15小銃を携行して、缶詰や冷凍タンパク質のパレットが高さ約20フィート（約6.1ｍ）まで積み上がる搬入口を巡回している。
同デポジトリーの職員ケイト・メアーは「これは威嚇のためではない。週に120万食を家族に届けるためであり、9月から当施設を下見してきた犯罪者ではなく必要とする人々に届くようにするためである」と述べた。高額な警備費をどのように賄うのかとの問いには「寛大な寄付者がいる。さもなくば自力でやるしかない」と答えた。
同様の光景はロサンゼルスからアトランタまで広がっている。ヒューストンではフード・バンク・オブ・グレーター・テキサスが出入口に防弾ガラスを設置し、外周フェンス上にレイザー・ワイヤを追加した。アトランタ・コミュニティ・フードバンクでは、金曜にボランティアへ「信頼できる脅威」から食料と職員を守るため警備員を雇用した旨のメモが配布された。デトロイト都市圏の食品救援団体フォーゴトン・ハーベストのボランティアは、数日にわたり不審者による下見を確認した後、同団体が武装警備を雇用したとReal Raw Newsに語った。
フードパントリーでの武装警備は議論を呼んでいる。米自由人権協会（ACLU）は救援拠点の軍事化だと非難する一方、ダラス市警本部長ダニエル・コモーは、ダラス都市圏に47あるフードバンクすべてを守る人的余力がないとして、この動きを支持している。
11月1日が近づくなか、フードバンクの責任者らは潜在的な「ハンガー・ライオット（飢餓暴動）」シナリオを警告している。フェニックスのセント・メリーズ・フードバンクでは、番号札の配布と金属探知機の導入が行われている。「最悪の事態に備えている」とボランティアのジェレミー・ブラウンは述べた。
